理事会

マンション理事会って何をするの?初めての理事会基礎知識マニュアル

マンション 理事会 何をする
黒ひつじくん
黒ひつじくん
ダメだ、ダメだ、おしまいだぁ…
中村管理士
中村管理士
どうしたの?突然ウッディみたいなこと言いだして…
黒ひつじくん
黒ひつじくん
新しい理事さんに理事会の案内を出したらみんな「よくわからないから行きたくない」って…
中村管理士
中村管理士
あら~。
黒ひつじくん
黒ひつじくん
ひつじ1人じゃさみしいよ~
中村管理士
中村管理士
(ひつじって「人」って数えるんだっけ?)
中村管理士
中村管理士
そしたら今回は理事会って何をするのかおさらいしてみようか~

 

マンションの理事会役員に選任されたけど、そもそも理事会って何をするの?という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

「案内が来たけどよくわからないので放っておいたら管理会社から電話がかかってきた…」

「理事会の案内が届いたが初めて出席するのでどうしたら良いかわからない…」

「初めて理事になったけど、理事会って何をするのかわからない…」

 

私自身、この業界に入るまで分譲マンションに住んだことが無く、最初はさっぱりわかりませんでした。

 

初めてマンションを購入された方であれば、同じようにわからないことだらけだと思います。

 

そこで今回は初めての理事会基礎知識マニュアルとして、

  • 理事会で何をするか
  • 理事会で気を付ける事
  • 理事会でやらなきゃダメなこと
  • 理事会でやっちゃダメなこと

 

についてお話ししたいと思います!

マンション理事会とは何か

マンション 理事会 何をする

分譲マンションを購入すると、「理事選任のお知らせ」もしくは「理事会開催のご案内」といった書類が届くことがあると思います。

 

マンションを購入する時に営業マンからなんとなく、理事会がうんぬん、管理組合がうんぬん…という話を記憶はあっても、何だかよく覚えていないという方がほとんどではないでしょうか。

 

それもそのはず。

実は、販売の営業マンの大半の方は管理のことなんてほとんどわかっちゃいません。笑

 

わかっていない人がもっともらしく話をしているのですから、聞いている方はもっとわからなくて当然ですよね。

 

では理事会は何をする組織なのか、一言でいうと、

「マンションをどう管理するかを考える会」

です。

 

「え?マンションの管理って管理会社がやってくれるんじゃないの?」

そう思われる方も多いと思いますが、それは半分正解で半分ハズレです。

マンションの管理会社は何をするか

マンション 理事会 何をする

管理会社がやってくれるメインのお仕事は、ざっくり言うと

  • 会計業務
  • 出納業務
  • 修繕工事を実施する際のサポート等

 

になります。

 

契約内容によっては管理員さんの雇用や清掃・点検業務がここに加わりますが、飽くまでもマンション管理会社の本分は【お金の管理】です。

 

マンションの管理会社は単なる御用聞きじゃないんですね。笑

管理会社の仕事は【お金の管理】

マンションを運営するのが理事会の役目

マンション 理事会 何をする

そのため、会計業務以外のことは、マンションの区分所有者全員(管理組合)で決めなければなりません。

 

ところが、マンションを購入された方全員で都合を付けて話し合いをするのは現実的に難しいですし、なにより全員の意見を聞いていては収拾がつかなくなってしまいます。

 

そこで分譲マンションでは、管理のことを話し合うため、区分所有者の中から数名の「理事(役員)」を選出し、理事の話し合いで管理の方向性を決めことにしたのです。

 

これが「理事会」です。

マンションの運営は理事会で話し合う

理事会役員に選任されたら

マンション 理事会 何をする

理事会役員(理事)は、総会で選任します。

 

多くのマンションでは輪番制をとっていますので、数年に一回は理事会役員を務めることになります。

 

理事会役員に選ばれた場合、基本的には理事会に出席しなければなりませんが、仕事や子どもの学校行事などでどうしても都合が付かない場合は管理会社や他の理事会メンバーに欠席の連絡をしておきましょう☆

 

理事会の欠席についてはこちらで詳しくお話ししていますのでご参照ください。

マンション 理事会 欠席
マンション理事会の欠席理由とは?出席率を上げるための5つの方法マンションの理事会役員に選任されたけど、欠席しても大丈夫?反対に理事会を開催しても欠席続きの人が多く、何とか出席率を向上させたい!そんなお悩みを解決します!...

マンションの理事会は何をするか

マンション 理事会 決める内容

マンションの理事会で決めることについて、マンション標準管理規約では以下の事項が挙げられています。

  1. 収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案
  2. 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止に関する案
  3. 長期修繕計画の作成又は変更に関する案
  4. その他の総会提出議案
  5. 第17条(専有部分の修繕)に定める承認又は不承認
  6. 第58条第3項(収支予算の作成及び変更)に定める承認又は不承認
  7. 第60条第3項に定める未納の管理費等及び使用料の請求に関する訴訟その他法的措置の追行
  8. 第67条(理事長の勧告及び指示等)に定める勧告又は指示等
  9. 総会から付託された事項

 

1~4は最終的に「総会」で賛否を問う必要があるため、総会で賛否を問うための「素案」を理事会で決めます。

 

5~8は予めマンションの管理規約で理事会が決定してよいとされていることについて決めます。

 

9は総会で決まったことを、決まった通りに実行するという内容です。

 

初めての方は難しく感じるかもしれませんが、話し合う議題については管理会社がレジュメを用意してくれますし、会計関係の資料(予算案等)は管理会社が素案を作成してくれるので、身構えなくても大丈夫です!

 

わからないことがあれば質問して、自分の意見を伝えてみましょう☆

理事会でやるべきことは管理規約に定められている

理事会ではできないこと

マンション 理事会 何をする

マンションの運営については理事会で話し合って決めるというお話をしましたが、中には「理事会ではできないこと」もあります。

 

それは、管理規約で『総会決議事項』とされている事項です。

 

簡単に言うと、「人の権利に関わる重大な案件なので、理事会だけではなくて全員で総会(集会)を開いて決めてくださいね」とされている事項です。

 

マンション標準管理規約第48条(議決事項)では、以下15項目が定められています。

 

次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない。
一 収支決算及び事業報告
二 収支予算及び事業計画
三 管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法
四 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止
五 長期修繕計画の作成又は変更
六 第28条第1項に定める特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩し
七 第28条第2項及び第3項に定める建替え等に係る計画又は設計等の経費のための修繕積立金の取崩し
八 修繕積立金の保管及び運用方法
九 第21条第2項に定める管理の実施
十 区分所有法第57条第2項及び前条第3項第三号の訴えの提起並びにこれらの訴えを提起すべき者の選任
十一 建物の一部が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧
十二 区分所有法第62条第1項の場合の建替え及び円滑化法第108条第1項の場合のマンション敷地売却
十三 役員の選任及び解任並びに役員活動費の額及び支払方法
十四 組合管理部分に関する管理委託契約の締結
十五 その他管理組合の業務に関する重要事項

 

長くなるので各項目の解説はまたの機会にしますが、ここに書かれていないこと、その他管理規約や過去の総会決議で決められていないことについては基本的に理事会の権限で決めて良いということになります。

 

厳密には民法等他の法律で決まりがあって理事会で決められないものもありますので、迷った時はその都度確認しましょう☆

理事会だけで決めてはいけないものもある

理事会の進め方・運営方法

個人的には、あまり堅苦しいことは無しにして何をするのも自由、やりたいことをやれば良いと考えていますが、押さえるべきところは押さえておかないと後々トラブルの元となります。

 

そこで、最低限押さえるべきところをいくつか挙げていきたいと思います!

理事会の成立要件を確認する

マンション 理事会 何をする

理事会の成立要件について、マンション標準管理規約第53条では、「理事会の会議は、理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決する。」とされています。

 

つまり、理事長を含めた理事の総数が5人であれば3人の出席、理事の総数が4人であれば2人の出席が必要です。

ここで言う「理事」に監事は含みませんので、監事は除いて人数をカウントしてください。

 

余談ですが、「理事会当日集まってみたら無断で欠席する人や急用で出席できなくなった人がいて人数が足りなかった」ということもあります。

 

このようなケースで理事会が不成立となった時、「理事打合せ会」として、理事会は不成立にも関わらず通常の理事会のように各議案を審議して決定してしまう、という管理組合や管理会社が多いです。

 

このような運用について、マンション管理士としての見解を求められた場合は

「ダメです。」

という回答になります。

マンション 理事会 何をする

ただし、現実的には理事会をドタキャンしたり、どんなに手を尽くしても出席しない人がいるケースもあります。

 

そんな時、理事会が成立しないからと言って、

 

「専有部分のリフォームを承認できません」

「来期の予算案を作れません」

「総会で決まったこともできません」

 

これではみんなが困ってしまいますよね。

 

なので個人的には、「居住者・所有者みんなの利益のため」であれば、理事会不成立でもある程度のことは決めてよいのではないかというのが本音です(飽くまでも個人的見解です!マンション管理士としてはダメですよ!)。

 

理事会の出席率を上げる方法はこちらで詳しくお話ししています↓

マンション 理事会 欠席
マンション理事会の欠席理由とは?出席率を上げるための5つの方法マンションの理事会役員に選任されたけど、欠席しても大丈夫?反対に理事会を開催しても欠席続きの人が多く、何とか出席率を向上させたい!そんなお悩みを解決します!...

「理事」に「監事」は含まれない

理事会で意見が割れたら多数決で決める

マンション 理事会 何をする

理事会では理事の話し合いで物事を決めていきますが、標準管理規約第53条には

「理事会の会議は、理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決する。

 

とあり、どうしても賛否が割れた場合は多数決で決定します。

賛否が割れたら多数決で決める

理事会は原則として委任できない

マンション 理事会 何をする

理事会は総会と違い、原則として「委任状」により委任することができません。

 

マンション標準管理規約第53条関係コメントでは、

 

理事は、総会で選任され、組合員のため、誠実にその職務を遂行するものとされている。このため、理事会は本人が出席して、議論に参加し、議決権を行使することが求められる。したがって、理事の代理出席(議決権の行使を含む)を、規約において認める旨の明文の規定がない場合に認めることは適切ではない。

 

とされています。

また、その後ろにはこのような記述もあります。

 

理事がやむを得ず欠席する場合には、代理出席によるのではなく、事前に議決権行使書又は意見を記載した書面を出せるようにすることが考えられる。これを認める場合には、理事会に出席できない理事が、あらかじめ通知された事項について、書面をもって表決することを認める旨を、規約の明文の規定で定めることが必要である。

 

要するに、選任された方が責任を持って理事会に出席しましょうということですね☆

理事会は委任できない

理事会で使える予算について

マンション 理事会 何をする

先ほどもお話ししましたが、収支予算は総会の決議事項ですので、総会で決議された予算を超える金額を支出することはできません。

 

予算を超過する場合は臨時総会を開催して収支予算の修正を決議する必要があります。

 

予め理事会で必要な金額がある程度わかっている場合、前年度の総会で少し余裕をもった予算取りをしておくようにしましょう!

予算を超過する場合は臨時総会で予算修正が必要

理事会を開催する意味や目的

マンション 理事会 何をする

マンションの理事会で何をするかということももちろん大事なのですが、まずは理事会に参加して、自分達のマンションのことを自分達で決めるという感覚を持つことに意味があります。

 

ここまでお話ししてきました通り、基本的なルールを押さえておけば、どう運営するかは理事会の自由です。

 

「めんどくさいなぁ」というネガティブな気持ちではなく、ぜひポジティブに、前向きに理事会に参加してみてください♪

自分たちのマンションの事は自分たちで決める

マンション理事会で何をするかまとめ

今回はマンションの理事会で何をするか、初心者向けの基礎知識についてお話ししましたが、いかがでしたでしょうか。

 

何をするかも大事ですが、最も大事なことは自分達のマンションのことを自分達で決めるという自治の意識をみんなに持っていただくことです。

 

難しい専門知識が無くても全く問題ありませんので、ぜひ前向きに理事会に参加してみてください♪

 

 

月1万円からのマンション管理士!