不動産売買や仲介の経験者が多いような気もしますが、管理会社に就職したいと思ったことはありませんか?
「月収(年収)ランキングって信用できるの?」
「月収(年収)ランキング上位の会社って、仕事がきつかったり担当物件数が多かったりするの?」
「必要な資格はあるの?」
「フロントマンの仕事や用語ってどうやって覚えるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いはずです。
そこで今回は、
- 管理会社ランキング就職編~月収(年収)について
- フロントマンの担当物件数
- 仕事や用語の覚え方
- 必要な資格
についてお話ししたいと思います!
また、管理会社の体験談をYouTubeでも公開していますので、転職を考えている方は是非ご覧ください✨
管理会社ランキング就職編~月収について
多くの方が転職する時に最も重要な項目の1つに挙げるであろう、月収(年収)。
管理会社の月収についてお話しします!
なお、管理会社の管理戸数ランキングについてはこちらをご参照ください。
管理会社のフロントマンは儲かる仕事とは言えない
地域によって異なるとは思いますが、東京・神奈川などの首都圏であれば、税込年収で400~500万円くらいだと思います。
20代後半で手取りは月収25~30万円前後、ボーナスは年2回、1回あたり1~1.5ヶ月分くらい。
殆どの会社はフロントマン個々の売上に応じたインセンティブは無いので、就職サイトの口コミにもある通り「残業代で稼ぐ」というのが基本です。笑
財閥系や大手デベロッパーの管理会社であれば若干待遇は良いと思いますが、残業代や資格手当も含めた年収は、
- 新卒(20代の若手)…300万円~
- 主任・係長…400万円~
- 課長…500万円~
- 部長…600万円~
だいたいこんな感じです。
管理会社のフロントマンは稼げる・儲かる仕事ではないと思います。
但し、自分の担当物件がきちんと捌けていさえすれば良い(というより担当者じゃないとどうにもならない事が結構ある)という部分があり、休みを取っても周りの人にほぼ影響がないため、仕事が早い方なら有給休暇はかなり取得しやすい業界であると言えます。
反面、フロントマンとお客さん(担当物件)との関係性に業務量(仕事量)が大きく左右されるので、人付き合いの上手な方は仕事量をコントロールできますが、いわゆる「気の利かない人」「人を怒らせてしまう無神経な人」は無尽蔵に仕事が増えていくという特徴もあります。
管理会社のフロントマンのボーナスは?
ボーナスは先ほども申し上げましたとおり年2回、1回あたり月収の1~1.5ヶ月分くらいです。
評価制度は管理会社によりますが、ぶっちゃけた話をすると主に評価されるのは元請工事の売上と、外注工事の際の手数料(バックマージン)です。
「間に入って『乗せる』」という世の中の流通の仕組みを学ぶには良い業界ですね☆笑
他の業種の営業職と決定的に違う点は、売上による加点よりも管理委託契約の解約等による減点の方がボーナスに大きく影響する減点方式である点。
管理会社はやる気が無いという方も多いですがそれもそのはず、このような評価制度によって「働いたら負け」という雰囲気が他の業種よりも蔓延しやすいわけです。
管理会社の事務職の月収
事務職(一般職)については他の業界と月収・業務量共にほとんど変わらないと思います。
ただ、会社によっては宅地建物取引士や管理業務主任者、マンション管理士等の資格を持っていると事務職(一般職)でも資格手当が付くので、これらの資格を持っている方は少し月収が良くなります。
管理会社に就職~フロントマンの担当物件数
担当物件数については担当するマンションの形態によって大きく異なるため、分けてお話しします!
①300戸超のメガマンションの場合
タワーマンション等のメガマンションの場合、1物件にかかる業務量(仕事量)が膨大になるため、担当物件数は1~4物件で場合によってはパソコンを持ち込んでほぼ常駐するような仕事の仕方になります。
ただ、このようなメガマンションはお客さんの中に専門家がいて仕事に対するチェックが厳しかったり、知識や経験が要求されることが多く、管理会社としても大事な収益の柱になっているケースが多いため、普通はエース格のフロントマンが投入されます。
なので、他業種から就職したり新卒で就職する時点ではあまり気にする必要は無く、将来的に経験を積んで昇進したらそうなるかも、というくらいでも良いのではないかと思います。
②20戸~200戸くらいのファミリーマンションの場合
管理会社にもよりますが、基本的な担当物件数は10~20物件の範囲内で、12~15物件というのが最も多いのではないでしょうか。
就職サイトで公表してる担当物件数+3物件くらいで考えておきましょう。笑
業界経験のない方であれば入社後2~6ヶ月で5物件前後、1年後には10物件以上というように段階を踏んで担当物件数を増やします。
③投資用マンションの場合
投資用のワンルームマンションの場合、ファミリーマンションに比べて理事会を開催する回数がかなり少ないため、担当物件数は20物件以上、場合によっては30物件以上持たされることもあります。
また、ファミリーマンションの管理会社が理事会等の管理組合運営がメインの仕事になるのに対し、投資用マンションの管理会社は設備の巡回チェックや管球の交換等、ビルメンテナンス的な仕事が中心になることが多いです。
管理会社に就職~用語や仕事はどうやって覚える?
管理会社に就職すると、これまでの人生で聞いたことがないような用語がガンガン飛び交うようになります。
そのような用語を手っ取り早く覚えるには、管理業務主任者とマンション管理士のテキストを買って勉強するのが一番です。
殆どの管理会社はこれらの資格を取ると資格手当が付くので、月収(収入)を上げることもできて一石二鳥です。
仕事については、就職してしばらくは先輩や上司に同行することが多くなるので、そこで見て聞いて基本的なルーティーンを学ぶ、という感じです。
私の場合は分譲マンションに住んだ経験が無く、資格も何もないまま新卒で就職しましたが、上司に鍛えてもらってなんとかなりました。
管理会社に必要な資格
必須の資格としては管理業務主任者だけです。
これが無いと法律で定められた重要事項説明書の記名押印と説明、管理事務報告、契約書の記名押印ができません。
特に重要事項説明と管理事務報告は管理業務主任者の資格が無いとできないので、毎年資格を持った先輩や上司に頭を下げて同行してもらうことになります。
①管理業務主任者
管理会社に就職するなら必須です。
持っていなくても入社できる管理会社も多いですが、入社後は合格するまで受験させられると思ってください。
合格率は毎年20%程度ですが、管理会社の社員で持っていない人はやる気が無くても強制的に受験させられていることを考えればさほど合格率は低くなく、まじめに勉強すれば合格できます。
②マンション管理士
必須ではありませんが、マンション管理のプロとしては取得しておきたい資格です。
管理業務主任者試験が「管理会社目線で見たマンション管理」の問題を中心に構成されているのに対し、マンション管理士試験は「管理組合目線で見たマンション管理」を中心に出題されます。
また、宅建や管理業務主任者試験と違い、法律や条文の「解釈」を訊かれる問題も多いので、過去問の丸暗記だけだと落ちる傾向にあります。
合格率は毎年8%前後です。
③宅地建物取引士
ご存知「宅建」です。
正直マンション管理の仕事をする上では全く使わないのですが、お客さんからすると不動産業=宅建というイメージの方も多いため、持っていると箔が付きます。笑
知名度も高く、管理会社の仕事が合わなかったときに売買・仲介への就職の役に立つので、余裕があれば受ければよいかと。
宅建も合格率は毎年20%程度です。
④日商簿記
これも必須では無いのですが、管理会社のメイン業務の1つに「管理組合の会計の収入及び支出の調停」があります。
具体的には、マンションの管理費・修繕積立金の会計業務を行い、収支報告書・貸借対照表等の決算書類を作成します。
実際の作成はフロントマンではなく別部署でやってくれる管理会社が多いですが、できあがった書類をお客さんに説明するのはフロントマンの仕事です。
収支報告書や貸借対照表、総勘定元帳と聞いてもピンと来ない方は勉強して日商簿記3級程度の知識は身に付けておいた方が良いと思います!
志望動機について
これ難しいですね~
志望動機…
私の場合は就活で50社くらい面接を受けて内定をくれたのがデベロッパー系管理会社1社だけだったから選択の余地なく管理会社に就職したので…笑
まぁ、やってみたら楽しかったので良いんですけどね♪
人事をやったことが無いので何とも言えませんが、冒頭でお話しした通り人付き合いが上手い人なら仕事が楽なので、面接できちんとコミュニケーションが取れるかどうかの方が志望動機よりも重要な気が…
管理会社ランキング就職編まとめ
今回は管理会社ランキング就職編として、管理会社の仕事や就職後の流れ、担当物件数等についてお話ししましたが、いかがでしょうか。
個人的には、管理会社の就職人気ランキングは企業のネームバリューや管理受託戸数に影響されている気がするので、あまりアテにならないような…
月収的にも儲かる仕事ではありませんが、休みも取りやすく安定して長く働くには良い業界ではないかと思います。
興味のある方は是非管理会社への就職を検討してみてくださいね♪