理事会

マンション理事会(管理組合)の理事長の仕事内容|報酬や挨拶の文例も紹介

マンション 理事会 理事長

マンションの総会や理事会に出ると、理事長って何をするんですか?という質問をよくいただきます。

 

「くじ引きで理事長になったけど、どんな仕事をするの?」

「理事長って、報酬は出るの?」

「総会の挨拶や司会進行って、何を話せばいいの?」

 

そんな疑問もよく聞きます。

 

そこで今回は、

  • マンションの理事長の仕事
  • 理事長は報酬を貰えるか
  • 理事長の挨拶の文例

 

についてお話ししていきたいと思います!

マンション理事会(管理組合)の理事長の仕事

この記事を読んでいただいている方の多くは、

 

「難しい話はいいから、具体的に何をしなければいけないのか教えてよ!」

 

という向きではないかと思われますので、まずはそちらについてお話しさせていただき、区分所有法やマンション標準管理規約に書かれている内容は後回しにします。

理事長がやらなければいけない仕事

マンション 理事会 理事長

まずはやりたくも無いのに見事当選してしまった「くじ引き理事長」さん向けに、マンションの理事長が最低限やらなければいけないであろうことを挙げていきます。

理事長の仕事① 理事会・総会議事録を作る

理事長は、マンションで開催される理事会・総会の「議長」になりますので、理事会・総会終了後に議事録を作成しなければなりません(厳密に言うと、法律上は「理事会」の議事録作成義務はありません。そもそも区分所有法に理事会という概念が無いため)。

 

管理会社がいない場合は自分で作るしかありませんが、管理会社がいる場合はフロントさん等が議事録の「素案」を作ってくれますので、内容を確認して問題が無ければ最終ページの「署名捺印欄」に署名捺印します。

 

内容がおかしい、話したことと違う、と思った場合は修正するか、管理会社のフロントさんに連絡して修正してもらいましょう。

 

議事録の作成についてはこちらで詳しくお話ししましたのでご参照ください。

マンション 理事会 書記
マンション理事会の書記の仕事内容|議事録サンプルや書き方のポイントマンションの理事会で書記担当に任命されたけど、何をしたら良いんだろう…そう思ったことはありませんか? 「書記担当になったけ...

理事長の仕事② 発注書にサインする

理事会や総会で修繕工事等の実施が決まると、発注先の工事会社等に「発注書」を提出する必要があります。

 

発注書は管理会社か工事会社が作成してくれますので、金額や内容をチェックして理事会・総会で決まったものと違いなければ署名捺印をして返送しましょう。

理事長の仕事③ 消防設備点検等の報告書に署名捺印する

一定の規模を超えるマンションでは、消防設備点検建築設備定期検査(自治体の窓口が無いため報告していない地域もあります。心配な場合は管理会社か自治体に確認しましょう)等の結果を、それぞれの窓口に提出する必要があります。

 

窓口への提出は点検等を実施した会社や管理会社が代理で行ってくれますので、署名捺印をして返送しましょう。

理事長の仕事④ 払戻請求書の捺印

理事会・総会で決定した工事等が終了すると請求書が届きますので、代金を支払わなければなりません。

管理会社は通帳は預かっていますが、保管口座の銀行印(理事長印)は原則として預かることができないため、理事長が保管します。

 

通常、管理会社から請求書と一緒に「払戻請求書」が送られてきますので、金額に間違いがないか確認し、これに銀行印(理事長印)を捺印して管理会社に返送すれば支払ってもらえます。

 

管理会社がいない場合は銀行へ行って振り込みを行う必要があります。

理事長の仕事⑤ 専有部分リフォームの承認

各住戸の所有者(もしくは所有者から依頼を受けたリフォーム会社)から、「専有部分工事申請書(リフォーム申請書)」が提出されることがあります。

 

そのマンションの管理規約や使用細則によって若干ルールが違ったりしますが、お部屋のリフォームをする際は、予め理事長の承認を得る必要があることがほとんどです。

 

管理規約・使用細則を確認するか、管理会社に工事内容が問題ないか確認して、工事の承認書に署名捺印をしましょう。

 

ただし、マンションによって承認して良いもの・悪いものが違ったり、承認にあたり「理事会の決議」を経てからでないといけない場合もありますので、不明な場合は管理会社のフロントさん等に確認してください。

 

黒ひつじくん
黒ひつじくん
要チェック!リフォームの申請・着工までの流れについてはこちらで詳しく解説します

理事長の仕事⑥ 管理会社から管理事務報告・重要事項説明を受ける

管理会社は、マンションの会計年度終了後には「管理事務報告書」を、来期の管理委託契約を更新する前には「重要事項説明書」を、理事長(管理者)に提出して説明することが法律で義務付けられています。

 

理事長の義務ではありませんが、管理会社側としては説明義務がありますので、書類を受け取り説明を受けましょう

 

その際、管理会社にもよりますが正・副2部作製して割り印を押したり、受領書への署名捺印を求められることがありますので、その場合は署名捺印を行います。

理事長の仕事⑦ 総会で議長を務める

マンションでは最低でも年1回、総会が開催されますが、その進行役の「議長」は理事長が努めます。

通常は管理会社が簡単な台本を用意してくれますので、その通り進行すればOKです☆

 

以上が理事長が主に行う業務です。

本当に何もやりたくなければ、最低限これくらいやっておけば良いかと。

ここまで読んでお気付きかもしれませんが…

 

理事長の仕事って、管理会社がいればほとんどお膳立てしてくれるので、ぶっちゃけ全く知識がなかろうが、やる気が無かろうが、最低限署名捺印だけしてれば何とかなります。

 

また、理事長に限らずどんなことでもそうですが、やってりゃそのうちわかります☆

 

失敗しても間違っていても、プロじゃないんだから当たり前です。

そのための管理会社です。

 

くじ引きで押し付けたおまえらが悪いんじゃあ~くらいの気持ちでやってみましょう。

 

黒ひつじくん
黒ひつじくん
最悪、署名捺印さえできればなんとかなります。何事もまずはチャレンジしてみましょう!

理事長の仕事|区分所有法や標準管理規約上の仕事内容

さあ、くじ引き理事長向けの初級コースじゃ欲求不満だというマンション管理狂いの皆様、お待たせいたしました。

 

…と言いたいところですが、

 

このパート要りますかね?笑

 

マンション管理狂いの皆様って、私がアレコレ言わんでももう十分詳しいですし、他の管理会社さんとかマンション管理士さんのブログでも書き尽くされてるのでそっち見ていただいた方が…

 

とか言うと総会とかでクレーマーに蜂の巣にされかねないので、条文のおさらいだけはしておきましょう☆

 

ちなみにクレーマーにお困りの方向けにも記事書いてますので、ご参考まで。

マンション 理事会 クレーマー
マンション理事会でクレーマーやモンスター住民を解決する方法!マンションの理事会にトラブルは付き物。 そんな中でも特に多いのが暴走するクレーマー、モンスター住民によるトラブルではないでしょうか...

理事長の仕事|区分所有法編

区分所有法上は「理事長」という言葉は出てきませんが、「管理者」がこれに該当しますので確認しておきましょう。

区分所有法第二十六条

 管理者は、共用部分並びに第二十一条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設(次項及び第四十七条第六項において「共用部分等」という。)を保存し、集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う
2 管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。第十八条第四項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。
3 管理者の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
4 管理者は、規約又は集会の決議により、その職務(第二項後段に規定する事項を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
5 管理者は、前項の規約により原告又は被告となつたときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合には、第三十五条第二項から第四項までの規定を準用する。

まあ条文通りそのまんま、管理者(理事長)はマンションの代表者ですよということが言われています。

 

この中で注意すべきは、

「集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う

というこの部分。

 

集会(総会)や規約で定められたことについては、例え理事長本人の意に反していても実行しなければなりませんので注意しましょう。

理事長の仕事|マンション標準管理規約編

こちらも一応確認しておきましょう。

マンション標準管理規約では、「理事長」という言葉が出てきます。

マンション標準管理規約第38条

理事長は、管理組合を代表し、その業務を統括するほか、次の各号に掲げる業務を遂行する。
規約、使用細則等又は総会若しくは理事会の決議により、理事長の職務として定められた事項
二 理事会の承認を得て、職員を採用し、又は解雇すること。
2 理事長は、区分所有法に定める管理者とする。
3 理事長は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理
組合の業務の執行に関する報告をしなければならない。
4 理事長は、○か月に1回以上、職務の執行の状況を理事会に報告しなけ
ればならない。
5 理事長は、理事会の承認を受けて、他の理事に、その職務の一部を委任
することができる。
6 管理組合と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表
権を有しない。この場合においては、監事又は理事長以外の理事が管理組
合を代表する。

区分所有法で管理者の職務として定められた事が確認的に書かれている他、各種報告をすること、自分自身の利害が絡む案件は他の役員が代理しなさいよ、という内容です。

 

6の「利益が相反する事項」は、例えば、理事長が代表を務める会社に工事を発注するような場合を指しています。

 

いわゆる「自己契約」「双方代理」になるような場合は他の役員さんが管理組合の代表として契約するということになります。

 

黒ひつじくん
黒ひつじくん
「代表者」としての役割が大きいですね!

マンションの理事長は報酬を貰えるか

マンション 理事会 理事長

結論から言うと、原則として理事長の報酬はありません。

理由は、理事長を含むマンションの役員は民法上の「委任」(もしくは準委任)契約によると解されており、「委任契約」は原則として無償とされるためです。

 

但し、委任契約は特約を結べば有償とすることも可能です。

そのため、標準管理規約では以下の通り記載されています。

マンション標準管理規約第37条

役員は、法令、規約及び使用細則その他細則(以下「使用細則等」という。)並びに総会及び理事会の決議に従い、組合員のため、誠実にその職務を遂行するものとする。
2 役員は、別に定めるところにより、役員としての活動に応ずる必要経費
の支払と報酬を受けることができる

つまり、管理規約等で定めれば報酬を受領する事ができますが、特段の規定が無い場合は報酬を受けてはいけないということになります。

 

また、国交省の平成30年度マンション総合調査では、全体の2割ほどのマンションで役員報酬を支払っているとの調査結果があります。

全体では、「報酬は支払っていない」が
73.3%で最も多く、次いで「役員全員に報酬を支払っている」が23.1%となっている。

引用:平成30年度マンション総合調査(95ページ)

 

個人的には役員報酬は支払うべきだと考えていますが、報酬に対する考え方や価値観は様々だと思いますので、理事会等で話し合ってみてはいかがでしょうか。

黒ひつじくん
黒ひつじくん
後々のトラブル防止のため、役員報酬を支給する場合は金額や受給資格、支払いの時期等の詳細を明確に決めておきましょう!
役員報酬の課税についてはこちらでお話ししています!

理事長挨拶の文例

マンション 理事会 理事長

先ほど理事長の仕事として「総会で議長を務める」というお話をしましたが、挨拶・議事進行の文例を貼っておきます。

総会進行台本

 

各議案の説明は理事長が行っても構いませんが、理事長が進行も議案の説明もしてしまうと、議案に対する質問がヒートアップした際に「仲裁」したり、状況次第では質問を打ち切って採決に移る、という役が不在になり、総会が長引く危険性があります。

 

できれば理事長が議長として司会進行を行い、議案の説明は他の理事か、それが難しければ管理会社のフロントさんにやってもらう等して役割を分担することをオススメします。

 

黒ひつじくん
黒ひつじくん
議長は司会進行に専念し、議案の説明は他の理事が行うのが望ましいです。

マンション理事会(管理組合)の理事長の仕事まとめ

今回はマンション理事会(管理組合)の理事長の仕事や報酬等についてお話ししましたが、いかがでしたでしょうか。

 

「理事長」と聞くと何だか難しく感じるかもしれませんが、大抵のことは管理会社が手伝ってくれますし、最初はわからないことだらけで当たり前です。

 

やってみたら案外難しくないと感じるはずですので、ぜひ積極的に取り組んでみてくださいね~☆

 

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