マンションの理事会で書記担当に任命されたけど、何をしたら良いんだろう…そう思ったことはありませんか?
「書記担当になったけど、何を書けば良いの?」
「議事録って管理会社が作るんじゃないの?」
「理事会議事録の書き方がわからない…」
そんなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、
- 書記の仕事内容
- 理事会議事録の書き方
- 議事録のテンプレート
をご紹介したいと思います!
理事会の書記の仕事内容
理事会の書記担当理事が何をするかですが…
私も知りません。
必要なんですかね?
そういえば、小学校の学級会か何かでも「書記」って決めていましたが、だいたい途中で書記のとなりの席の悪友が飽きてバトエン勝負を挑み、大事な所が何一つ書かれていない。
それでも誰も困らないという謎の役職「書記」。
会社の「調査役」と同じくらい謎です。
話が逸れましたが、「書記担当理事」って役職はマンション標準管理規約にも出てきませんし、そもそも議事録の作成義務があるのって、書記じゃなくて議長なんですよね。
マンション標準管理規約第42条5項
総会の議長は、理事長が務める。
マンション標準管理規約第49条
総会の議事については、議長は、議事録を作成しなければならない。
書記がメモして議長(理事長)が議事録を作成する…ということもできなくはありませんが、
人のメモを見て文書作るって、結構キツくないですか?
それなら最初から議長(理事長)を含め各々でメモ取るなり、ボイスレコーダー使うなり(個人的には再生しながら議事録書くと時間取られるのでオススメしませんが)すれば良いと思うんですよね。
管理会社がいる場合
「そんなこと言ったって総会で書記にされちゃったんだからしょうがないじゃない!」
そんな声が聞こえてきそうなので真面目にお話しします。
まず、管理会社に管理を委託していて、フロントさんが理事会に出席している場合は、基本的に管理会社側で素案を作成してくれます。
で、管理会社が作成した議事録は飽くまでも「素案」なので、理事会役員が内容をチェックし、議長+2名の理事(理事会議事録の場合、規約で人数を増やしていることもあります!)が署名捺印することで正式な議事録となります。
他のサイトでもよく言われていますが、管理会社のフロントさんによっては自分に都合の悪いことは書かなかったり、もしくは自分に都合の良い言い回しにしたりするなんてことは結構あります。笑
まぁ、逆にこの保身の能力が低すぎるのもフロントさんとしてどうか…と個人的には思うので、多少であればこれ自体を糾弾する必要は無いと思いますが、こういった時に書記担当のメモを見ながら、
「あれ、この議案って、こーゆーニュアンスじゃなかったでしたっけ?」
って優しくフロントさんに「確認」してあげてください。
これが書記の仕事になりますかね…
くれぐれもガン詰めしてはダメです。
人はそれぞれ「正義」があって、争い合うのは仕方ないってセカオワも言うてます。
ドラゲナイの精神で仲良くいきましょう。
管理会社がいない場合
管理会社に管理を委託していない場合や、委託していても契約の内容によっては理事会に管理会社のフロントさんが出席しないこともあります。
そのような時は理事会議事録の素案や、理事会の内容を要約した居住者向けの広報紙は書記が作成することになります。
ただし、書記が何をするのかについてはマンションによって異なると思いますので、ベテランの理事の方や前任者に何をすればよいのか確認しておくと良いと思います☆
理事会議事録の書き方
マンション標準管理規約では、議事録の作成について次のように定められています。
マンション標準管理規約第49条2項
議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名押印しなければならない。
マンション標準管理規約第53条4項
議事録については、第49条(第4項を除く。)の規定を準用する。ただし、第49条第2項中「総会に出席した組合員」とあるのは「理事会に出席した理事」と読み替えるものとする。
⇒第49条は「総会議事録」に関する規定ですが、第53条で「理事会議事録」にも準用されています。つまり、いずれにしても「議事の経過の要領及びその結果」を記載することが要求されています。
なので、全員の発言を事細かに全て記載する必要はありません。
総会議事録であれば最低限「主な質疑応答」と「可決されたのか否決されたのか(賛成・反対の内訳)」の記載をしましょう。
また、理事会議事録に関しては、私が書くときは次のようなテンプレートに当てはめて書くようにしています。
「〇〇理事(または管理会社)から、△△が提出され、説明があった。
審議した結果、××という理由で◎◎することとした。」
書記担当の方よりも、マンション管理会社の新人フロントさんにぜひ使っていただきたい。
このテンプレに当てはめて書くとメッチャ楽です。笑
あとは、どのような意見があったのかも記載しておくと後々役に立ったりします。
議事録を書く時は、誰が何をして、どんな理由で、何が決まったのか、これを簡潔に書くことを心がけましょう!
理事会の議事録サンプル
一応、ひな形を貼っておきますので、ご参考までに。
尚、総会等で理事長が交代すると管理組合の通帳の名義変更をすることが多いのですが、口座名義の変更時に銀行から総会議事録の提出を求められます(変更する名義の通り理事長が選任されているかチェックするため)。
その際、銀行によっては議事録にマンションの住所が記載されていないと受け付けてもらえない事があるので、議事録には必ずマンションの住所を記載するようにしましょう。
先ほどもお話ししましたが、管理会社がいるマンションであれば、その管理会社の議事録のひな型があるはずなので、それを使えば良いと思います。
時々、マンション独自の書式を使っていて、管理会社が変わってもそれを使い続けることを管理会社に要求する管理組合もありますが…まぁ、私としてはオススメできません。
何故かと言うと、管理会社のフロントさんは概ね10~15棟(場合によってはもっと多い)のマンションを担当していて、毎週複数マンションの議案書作成→理事会(総会)→議事録作成と、ある意味流れ作業的に業務を捌いているわけです。
その中で会社のひな型に乗らない「例外」があると、結構その「流れ」が悪くなります。
「それくらいやってよ…」と思われるかもしれませんが、
担当している15棟すべてが「例外」を要求したらどうなると思いますか?
塵も積もれば山となると言いますが、私はこの「塵積も」のコントロールが出来なくて疲弊していくフロントさんを結構見てきました。
管理会社のフロントさんが疲弊すると組合に対して無意識にネガティブな感情が働くようになりパフォーマンスが低下するので、管理組合(理事会)にとっても良いことはありません。
フロントさんが「あ、それくらいならいいですよ!」って快諾してくれる場合を除き、会社のテンプレートがあるものはできるだけテンプレートを使わせてあげるようにしてください。
マンション理事会の書記についてまとめ
今回はマンション理事会の書記についてお話ししましたが、いかがでしたでしょうか。
書記の役割はマンションによってかなり違うので、前任の理事会役員や管理会社の方に確認するようにしましょう!
また、議事録素案の作成でお困りの書記担当の方がいらっしゃいましたら、今回ご紹介したテンプレートを是非活用してみてくださいね~